先日、キャラバンメイト養成のための研修に行ってきました。今後、市町村、企業、学校などで、認知症サポーターを養成する講座を開催することになります。
厚生労働省の施策に、「新オレンジプラン」というものがあります。厚生労働省は、団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で
自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指し、「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」(新オレンジプラン) を関係府省庁と共同で策定しました。
新オレンジプランの具体的な施策として、「認知症サポーターの養成を進めるとともに、地域や職域など様々な場面で活躍できるような取組を推進する」というものがあります。
認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守り、支援する応援者です。市町村や職場などで実施されている「認知症サポーター養成講座」を受講した人が「認知症サポーター」となります。この、「認知症サポーター養成講座」で、講師の役割を担うのが認知症キャラバンメイトです。
研修では、「実際に自分たちで認知症の方とその周囲になりきり、劇をする」というワークがありました。認知症の立場の役をした参加者がそれぞれ感想を述べたのですが、その中で「まわりのすべての人が自分のことを否定してきているように感じた、とても気分が悪かった」というコメントが印象的でした。
研修講師の方いわく、「認知症になった本人は、まわりが意識している以上に、自分の異常に気づいている」とのことでした。
認知症の初期では、「自分の記憶、能力、財産など、何もかもが流れ落ちていく感覚」になるそうです。「かつて簡単にできていたことができなくなる、そのことで、まわりからも責められる」そのような状況がどれだけ苦しいかは想像に難くありません。
認知症の方と接するときに重要なこと3つだそうです。
1.驚かせない
2.急がせない
3.自尊心を傷つけない
子育てにも似ていると思いました。
子育てだけでなく、この3つは、どんな人と関わる際にも同じように重要なのだろうと思います。コミュニケーションの基本を学んだような気がしました。
箕面市でのキャラバンメイトの活動は大阪市ほど活発ではないようです。医療や福祉について、私は専門ではありませんが、少しずつ勉強を続けていきたいと思います。
多くのことはできませんが、認知症もまずは理解することが第一歩です。誤解や偏見から脱して、できるだけ公平に理解する、そこを目指し、学習していきます。