権利擁護たかつきさん主催のワークショップαに参加させて頂きました。。今回は知的障がい者についての成年後見の事例ついて検討しました。2つの事例につき検討しましたが、その中でより興味を引かれた事例は、本人に十分な金銭があるにもかかわらず、後見人が本人のためにお金を使ってくれないという事例でした。
この事例は元々後見人がおり、充分な金銭があるため、一般的な基準では無駄遣いと思える支出を許容していたが、引退により新しい後見人に引き継いだとたんに支出を許容しなくなったというものでした(新後見人は余命から計算しているとのことらしかったのですが、財産から考えると余命をかなり長く計算していたらしいです)。
後見は本人のために財産を管理する制度ですので、後見人にとってどうかではなく、本人にとってどうかをを常に考える必要があります。つまり、後見人が自分の常識に照らして本人はこうあるべきという考えではなく、本人にとっての幸福という点を主軸において、財産状況からどうすべきかを常に考える柔軟な思考が必要になってきます。でなければ良かれと思ってしている後見活動が本人のためにならないことになってしまいます。
この事例でも、充分な金銭があるのであれば、一見無駄に思えるようなことでも、できるだけ本人の希望に答えることが必要だと考えられます。今回のワークショップにおいても本人のためとは何かということを意識することが大切であると感じました。