インタビュー

【動画あり】任意後見、遺言、死後事務委任を利用したA夫妻(夫73歳・妻71歳)

投稿日:2023-06-24 更新日:

―――思い切って一歩踏み出したことで、明るい未来を描けるようになりました。

これからの人生を夫婦で楽しく過ごしていきます。―――

今は元気。でも将来、もしも認知症になった時、生活や財産をどうするのか・・・それはいつか考えなければならないこと。

元気なうちに、もしも認知症になった時に、生活や財産管理を支援してもらう人をあらかじめ信頼できる人に決めておく。それが任意後見制度です。

任意後見制度の利用を決めたA夫妻(夫73歳・妻71歳)

◯ 任意後見制度を知ったきっかけを教えてください

私たちは、夫婦で支え合いながら、でも手の足りないときには周囲の助けも借りて、今後の生活を安心して暮らしたい、コミュニケーションのとれる相手が近くにいる環境でいつまでも生活したいと思い、夫婦2人で有料老人ホームに入居することに決めました。

しかし、子供がいないため、キーパーソン(いざという時に連絡し、かけつけてくれる人)が身近におらず、施設から身元保証人の代わりとなる手続き(任意後見、死後事務委任契約)が必要であると言われました。

私たちには子供がいないため、もともと後見制度には興味があり、将来の心配から避けては通れないことだと思っていました。

しかし、子供のいない夫婦の悩みを理解してもらえるのか、本当に信頼できる人にお願いできるのかという不安から、なかなか踏み出せずにいました。

◯ どのようにして木村司法書士事務所を知ったのですか?

妻は3人姉妹で、それぞれに複数の甥姪がいますが、遠くの親戚より信頼できる近くの他人を頼りたいと思っていました。

懇意にしている弁護士から「後見業務に強く依頼者に対して親身になってくれる司法書士さんがいる」と、木村さんを紹介してもらいました。

◯ ご相談前には、どんなことが不安でしたか?

私たちには決めなければならないことがたくさん残されていました。
その一例が下記です。

・老人ホームへの入居条件をクリアしたい

・遠い親類より身近な信頼できる人を頼りたいが身近に適当な人が居ない

・財産の行方を決めておきたい
(いつまでも定職につかずフラフラしている甥への相続を避けたい)
(財産は、退職後に夫婦で始めたボランティア活動の団体に寄付したい)

・継続的にかかるコストはできるだけ抑えたい

・すぐに何もかも手放したくはない、自分で出来ることは出来る限り自分でしたい

◯ 老人ホームへの入居条件の問題はどのように解消されていきましたか?

入居をするためには身元保証人の選定か、それに代わる手続(任意後見、死後事務契約)が必要と言われました。すでに入居することを決めていたため早急に手続きをしなければなりませんでした。

木村さんからは通常6ヶ月くらいはかかると言われましたが、無理を言って面談する頻度を増やしてもらい、3ヶ月程度ですべて完了しました。

公正証書を作成してもらうためには、自分の考えをまとめていく必要がありましたが、こちらが考えるべきことを明確に提示してくれたので動きやすかったです。

私はメールをよく使います。木村さんともメールで何度もやりとりをしました。私は外出していることが多いので、メールのやりとりが可能で助かりました。

最初、実家の顧問弁護士に頼んでみたのですが、専門ではないと言われてしまいました。無理には頼みにくい雰囲気だったので、弁護士に誰か適任者はいないか訪ねたところ、木村さんを紹介してもらいました。木村司法書士の説明は分かりやすく、制度の理解も進みました。

◯ 遠い親戚より身近な信頼できる他人を頼りたいというご希望はかいないましたか?

実家が資産家で、会社に顧問弁護士がいるのですが、弁護士からは任意後見は専門外と言われてしまい、困っていました。

父の相続で、認知症の母に後見人をつけないといけなくなった時、突然知らない司法書士が母の後見人になりました。この方は裁判所から指名された方でした。コミュニケーションがしづらい雰囲気の司法書士だったので、私たち親族は困惑しました。そういった経験があるため、後見人は自分たちで信頼できる人に決めておきたいと思っていました。

子供がいない夫婦の心配をわかってもらえるのかが一番の不安でした。知人からも「(財産が関わるため)こういうことは他人を簡単に信用しない方がいい」と言われて、なかなか決心がつかずにいました。

後見業務に強く親身になってくれるという顧問弁護士の評価があり、お会いする前から期待していました。

ちょうど、木村さんが講師をしている任意後見のセミナーがあったので、受講して任意後見について学ぶと共に、雰囲気や人柄を感じることができました。

女性の方が、細かいところまで行き届いたサポートをしてもらえると考え、女性を希望していました。

結果的に、信頼できる人が見つかりました。安心することができてほっとしています。

◯ 財産の行方を決めていった経緯を教えてください

法定相続人の中に、いつまでも定職につかずフラフラしている甥がおり、その甥に多額の財産が渡るのは分不相応であると感じていました。

私たちの財産は、退職後夫婦で始めたボランティア活動で知った公益団体で、今後の活動に役立ててもらいたいと願っています。

その公益団体で、退職後の新しい居場所を夫婦で見つけることができました。残りの人生でやりがいを感じることができ、夫婦共に大変感謝しております。

通常よりも複雑な遺言を作成しました。木村さんには公証人と何度も打ち合わせをしてもらいました。

現在どれくらいの財産を自分がもっているのかの洗い出しをしたうえ、財産録の作成、今後長期的に必要になる費用のシミュレーション、推定相続人の確認、これらのことを的確にまとめていってもらいました。

※複雑な遺言
i)子供がいないので、配偶者の財産が疎遠な兄弟・甥姪へ渡るのを避けたい、お世話になった団体へ恩返しがしたい。
ii)夫婦のどちらが先に亡くなっても、最終的に財産の行く先が同じ所へ行き着くようにしたい。
iii)財産をあげる相手に、万一のことがあった場合に備えて、その場合の財産の行方も指定しておきたい。
iv)財産の種類が不動産、預貯金、株式等多岐に及んでいる。

◯ 継続的にかかるコストは抑えることができましたか?

これからはこれまでに蓄えた財産を消費するだけの生活になるので、出来るだけ継続的な支出を少なくしたいと思っていました。

継続コストの不安を木村さんにお伝えして、任意後見開始後の月額報酬が、法定後見の場合に定められている裁判所の基準額よりも安いプランを作成してもらいました。

◯ 今後も自分でできることは自分でしたいというご希望はかないましたか?

手続きや契約など、自分でできることは自分でしたいと思っています。

公正証書を作ったからと言って、今から何もできなくなるわけではないということを木村さんや公証人の方から教えてもらい、安心しました。

また、公正証書の条項の中で、都度配偶者と相談して決定する旨の文言を挿入しました。

状況の変化に応じて支援内容を変更してもらえるように、今後は毎年誕生月を目安にライフプランの見直しをしてもらうことにしました。

◯ 旦那様、木村事務所に依頼してからのご感想を聞かせてください。

木村さんは私にとって二人目の信頼できる身近な法律家になりました。

私の実家では事業をしています。実家の顧問弁護士には、これまで私もお世話になってきました。今でもその弁護士とは懇意にしています。木村さんは私にとって二人目の信頼できる身近な法律家になりました。

任意後見業務はただの事務仕事ではなく、福祉的な仕事だと私は思っています。
それは、どれだけ仕事が出来るかよりも、どれだけ親身になって相手の幸せを思えるかが大切な仕事であるということです。

木村さんと初めて会ってから何度か話を重ね、率直に良い人だと感じました。
そして、この人に頼もうと決意しました。

これからも、木村さんと一緒に将来への不安を1つずつ減らし、趣味の釣りなどを楽しみながら毎日を有意義に過ごしていきたいと思います。

◯ 奥様、木村事務所に依頼してからのご感想を聞かせてください。

若さへの信頼を持つことが出来ました。

最初はすべてが手探りでした。木村さんにも急いでくださいとせかしたので、悪いことをしたなと思っています。しかし、自分の思いを残すことが出来て本当によかったと思います。

木村さんはまだ若いので、正直なところ最初は不安な部分もありました。しかし、将来を託すということを考えると、逆にその若さこそが信頼なのだと思うようになりました。

遠くの親戚より近くの他人といいますが、任意後見人はある意味、親子以上の関わりができる興味深い仕事であると思います。

私たち夫婦は、退職後いっしょにボランティア活動を始めました。ボランティア活動を通じて私たちが得られたものは大きいです。同じように任意後見制度も、関わり方によっては後見人自身が豊かになることが出来る仕事のではないでしょうか。

認知症になると、被害妄想や加害者意識などが出てくることになるかもしれません。年寄りは扱いが大変だと思いますが、その背景にある寂しさや不安に目を向け、人間として長く上手に扱ってほしいと思います。

任意後見をはじめ、高齢者を守るための支援はこれからもっと広がっていくでしょう。その広がっていく輪の、はじめの一歩に関ることができて良かったと思っています。

木村さんは志が高いと思いますが、真面目すぎるかもしれません。やり方を工夫して、仕事以上の成果を出してほしいと応援しています。

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